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小嶋 基次先生の「おもしろ健康学」NO24 2017/05/01


ストレスと健康 -4


よくバラは刺があるから嫌いだと言われますが、刺を見ないで花の
紛麗な所を見れば気分は幸福になります。

このように見方一つで心身の健康がぐんと変わってきます。
前にも述べましたが、ストレスを避けてとおることができないならば、
それをバネにして伸びるか潰されるか、心構えと相手に与える思いやり
とでどうにでもなるものです。

思いやりと言ってもなかなかむつかしいのですが、私は次のことを実行しています。

それは三種類の財産を持つことです。

子供にもこの三種類の財産を残すことを考えて実行しましたが、
その最初は友人です。友達こそ貴重な財産で良い友達を得るために学校を選ぶべき
でしょう。

次は運動神経です。自分の体をいかにうまく調整して動かすかということは生きて
いく上から最も大切なことです。

最後は読書です。本を読むことによって人の気持ちを知ることができるのです。

友人を得る心と運動神経の良い体と読書の頭と、やはり心、体、頭に還ってくるのです。

運動と言っても前を向いて歩いたり、ときには後方に歩いたり指を曲げてみたりと
構えなくてもいくらでもできます。

停留所を一区手前でバスを降りて歩くとか、日常の動作を大きくし
てみるとか、普段あまりやらないことでできることを考えるのです。

繁華街の真ん中を人に触れずに体をかわし猛スピードですりぬけていく。
これはすごい運動神経です。

先日結婚式でスピーチを依頼されたのですが花嫁側の主賓であったので
順番が新郎側主賓に次いで二番目でした。

大体結婚式のスピーチというものはどれも同じようなもので早い者勝ち
とう感がするのです。

ですから二番目となると二番前煎じで新鮮味がないと感じた私は、幸い
両家が寺院同士であったことに目をつけ意表をついたスピーチをしました。

多数の出席者に両手を合わせてもらいそこで一言、

「手のひらのしわがあわさっているので幸せ」。

次に手のひらの背同士を重ねてもらってまた一言、
「手のひらの節が合っているのでふしあわせ」と言いましたが、
僧侶が多く出席しておられたので形になっており、私も臆することなく短く好評のうち
に終わりましたが、これなど出席者の心を掴んだ思いやりだと思っています。

少しずつでも人間関係の上での努カを互いにすることによって、ストレスが解消して
いけば自分自身をも幸せに、健康にできるのです。

よく不登校の子供を持って悩んでおられるお母さんから相談を受けるのですが、
私は「お母さん、家の中の人間関係で何か思いあたるふしはありませんか、
それが子供さんのサインとして表われて来ているのですよ」と問うと、
たいていのお母さんは「そういえば私はこの三カ月、姑さんと会話を交わしていない」
とか、家庭内の人間関係のアンバランスに気が付いていただけます。

このように本人に気付いていただくように持っていきますと本人が自分から答えを出
してくれますが、それは人間関係に関わることがほとんどを占めています。

子供の不登校、夫の怠慢で悩んでいる貴女、一度家庭内の人間関係を見直して
みませんか。
それが貴女のストレスになっているのです。夫婦関係の乱れが子供の乱れの原因
になっていることが多いのです。
 
                      続く


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