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小嶋 基次先生の「おもしろ健康学」NO41 2018/10/09


第1 章おもしろ健康学
信頼

○ 温かい思いやりを大切にするとは

相手にあせりとか威圧感を与えない話し方をするとか
会話を楽しむことはないでしょうか。


明るい楽しい気分に会えば誰でもプラス志向になります。
あの人の近くに行けば楽しい、良いことがあると言われると
人が集まってきますが、逆にあの人の近くではマイナスばかりと
言われる人もいますね。


たとえば愚痴ぽい人、物を借りたままの人や迷惑をかける人、
あるいは表情や口調で嫌な雰囲気を与える人で、人々は自然に
去っていきます。いわゆるマイナス要素のある人で、
親がこのようであったら困りものです。


先日書店で椅麗な若いお母さんが四、五歳ぐらいの男の子と一緒にいたのです。
そのうちに男の子が突然走り出して私の前を横切ったのですが、
その途端お母さんが男の子の名を呼んで戻そうとしたのです。


でもその声に気品がなくて幻滅を感じました。
だからお母さんは表面の飾りだけではなくて、あるいは見掛けだけではなくて
声も思いやりの要素が大切なのです。
思いやりがあれば全て円満にまとまると思います。


○ 取るかわりに与えるとは

女子高校生が熱心にくだらない本を読んでいるときがありました。
すぐにでも本を取り上げて禁止することはできましたが、
それは簡単な方法であっても解決にはならないと思いまして、
読みたければ読んでもいいと許しました。

しかしひとつ約束させたのです。許したかわりに約束をひとつ要求し
納得させて守らせました。その本を読むことを許可したかわりに読書感想文
を書くことを求めたのです。


最初のうちは軽い気持ちで引き受け、なんとか原稿用紙に書いて
持ってきました。しかし、数度繰り返すうちに感想文の内容が
変化してきまして文章は短かいながらまとまり、本の種類も進歩してきました。

こちらの思惑どおりになりましたが、心を通い合わせた信頼関係だったと思っています。
お互いに信頼や思いやりがないと単なる意地悪になってしまいます。


最初、ただ取り上げるだけでなく読書感想文を書く宿題を与えて本人も
一生懸命読みましたね。後から感想文を書くという勉強と励みになりますし
最後は文学書に取り組んでくれました。
これなど成功した例です。

続く

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